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関西医科大学化学 2019年度 第2問 過去問解説

関西医科大学
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2019年関西医科大学第2問

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問1(ア)小さい (イ)酸化力 (ウ)無  (エ)青 (オ)赤褐

$\ce{Cu}$ は $\ce{H}$ よりもイオン化傾向は小さいので、塩酸や希硫酸には溶けない。

※もし溶けるのなら、$$\ce{Cu -> Cu^2+ + 2e^-}$$ $$\ce{2H^+ + 2e^- -> H2} $$の反応が起こるが、 $\ce{Cu}$のイオン化傾向が小さいので $\ce{H^+}$ が相手のときはイオン化しない。

しかし、硝酸や熱濃硫酸のような酸化力の強い酸には溶ける。希硝酸のときは次のように反応する。

$$ \ce{Cu -> Cu^2+ + 2e^-}$$ $$ \ce{ HNO3 + 3H^+ +3e^-  -> NO + 2H2O}$$

希硝酸のときは 無色の $\ce{NO}$  が発生して溶け、溶液内には $\ce{Cu^2+}$ が生成するので色の溶液となる。

また、濃硝酸を用いた場合は、赤褐色の $\ce{NO2}$ を発生して溶解する。

問2 粗銅板

問3 $0.372 \ \mathrm{A}$

問4 $\ce{Cu^2+ + 2e^- -> Cu}$

問5 $\ce{Zn^2+, Ni^2+, Cu^2+, SO4^{2-} }$

問6 (i) 陽極泥  (ii) $\ce{Au, Ag}$

問7 $\ce{Cu + 2H2SO4 -> CuSO4 + SO2 + 2H2O}$

問2 粗銅板では $\ce{Cu -> Cu^2+ +2e^- }$ の反応を起こしたいので、粗銅板に電源の正極をつないで、$\ce{e^-}$ を吸い上げてもらえばよい。

問3問4 純銅板では、$\ce{Cu^2+ + 2e^- -> Cu}$ のみの反応が生じている。純銅板の質量増加は、 $121.2\ \mathrm{g} – 100\ \mathrm{g} = 21.2\ \mathrm{g}$ であるから、流れた電流は、

$$\displaystyle \frac{ 21.2\ \mathrm{g} }{ 63.6\ \mathrm{g/mol} } \times 2 \times 9.65 \times 10^4\ \mathrm{C/mol} \times \displaystyle \frac{ 1 }{ (48\ \mathrm{h} \times 60 \times 60) \ \mathrm{s} }= 0.3722… ≒ 0.372\ \mathrm{A}$$

問5 通電を停止したとき、 $\ce{Cu}$ よりイオン化傾向が大きいものがイオンとして溶け出る。また電解液に硫酸銅(II) を使っているので、$\ce{SO4^{2-}}$ を忘れないこと。また、問題文中に $\ce{H^+, OH^- }$ は記述しなくてよいとあるので注意する。

問6 (ii) 元素記号で答えること。

問7 銅と熱濃硫酸の反応。熱濃硫酸は強い酸化剤であることから、半反応式から酸化還元反応の式を作るとよい。

$$\ce{Cu -> Cu^2+ + 2e^- }$$ $$\ce{H2SO4 + 2H^+ +2e^- -> SO2 + 2H2O }$$

辺々足すと、 $$\ce{Cu + H2SO4 + 2H^+ -> Cu^2+ + SO2 + 2H2O}$$

両辺 $\ce{SO4^{2-}}$ を足して、

$$\ce{Cu + 2H2SO4 -> CuSO4 + SO2 + 2H2O}$$

関西医科大学

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