[table id=7 column_widths=”10%|20%|10%|20%”/]
問1 熱化学方程式
$\waku{9}$
(反応熱)=(生成物の生成熱の総和)ー(反応物の生成熱の総和)を用いれば、
$Q = (333+286)-(394 + 2 \times 46)$
$Q = 133 $ が導ける。
他にも、エネルギー図や数値代入法、反応式の連立でも解ける。
問2 電気分解
$\waku{10}, \waku{11}$
電解槽 $\sf{V}$ ($\ce{AgNO3}$水溶液)について
電極 $\sf{A}$ (陰極)
$\ce{Ag+ + e- -> Ag}$
電極 $\sf{B}$ (陽極)
$\ce{4OH- -> O2 + 2H2O + 4e-}$
電解槽 $\sf{W}$ ($\ce{NaCl}$水溶液)について
電極 $\sf{C}$ (陰極)
$\ce{2H2O +2e- -> H2 + 2OH- }$
電極 $\sf{D}$ (陽極)
$\ce{2Cl- -> Cl2 + 2e-}$
1 電解槽 $\sf{V}$ の陰極で $\ce{OH-}$ が消費される。水のイオン積 $K_W = [\ce{H+}][\ce{OH-}]$ を一定に保つために、水素イオン濃度 [$\ce{H+}$] は増加する。 正
2 電極 $\sf{A}$ では $\ce{Ag}$ が析出する。 正
3 電極 $\sf{B}$ では $\ce{O2}$ が発生する。 誤
4 電極 $\sf{C}$ では $\ce{H2}$ が発生する。水溶液中ではイオン化傾向の大きい $\ce{Na}$ は析出しない。 誤
5 電極 $\sf{D}$ では $\ce{Cl2}$ が発生する。 正
問3 気体の平衡に関する計算
$\waku{12}$
はじめの平衡状態に関して、(2)式の平衡定数を求めると、(左辺と右辺のそれぞれの係数の和が等しいことから容器の体積は省略して、)
$K = \dfrac{3.2 \times 3.2}{0.4 \times 0.4} = 64$
次の平衡状態に達するまでに反応した $\ce{HI}$ の物質量を $2x$[mol] とおくと、
$\dfrac{(1.0-2x)^2}{x^2} = 64$ これを解いて $x=0.10$
このとき$\ce{HI}$ は
$1.0-2x = 1.0-2 \times 0.10 = 0.80$[mol] 存在する。
問4 反応速度
$\waku{13}$
1 少量の塩化鉄(III)は触媒としてはたらく。触媒は反応速度を大きくする。 正
2 カタラーゼは過酸化水素に特異的に作用し、触媒としてはたらく。 正
3 温度を上げると、活性化エネルギー以上のエネルギーをもつ粒子が増加し、反応速度が大きくなる。 正
4 $\ce{MnO2}$ は触媒としてはたらく。触媒は反応の前後で化学変化しない。ゆえに $\ce{Mn}$ の酸化数も変化しない。 誤
$\waku{14}$
過酸化水素の分解に関する反応速度 $v$ は、
$v = – \dfrac{\Delta [\ce{H2O2}]}{\Delta t}$ で求められる。
$1.0$(min) から $2.0$(min) までの間に発生した $\ce{O2}$ は、
$0.747 – 0.417 = 0.330$($\times 10^{-3}$ mol)
(3)式より、 $\ce{H2O2}$ と $\ce{O2}$ の反応するモル比が $2:1$ なので、
同時間で分解した $\ce{H2O2}$ は
$0.330 \times 2 = 0.660$($\times 10^{-3}$ mol)
分解量なので負号 – をつけて、この値をモル濃度で表現するために体積で割ると
$\dfrac{-0.660 \times 10^{-3}}{\dfrac{10}{1000}} = – 6.6 \times 10^{-2} (\pu{mol/L})$
ゆえに
$v = – \dfrac{- \pu{6.6E-2}}{1} = \pu{6.6E-2} (\pu{mol/L.min})$
$\waku{15}$
同濃度・同体積で反応速度定数が2倍ということは、反応速度式
$v=k \times $(モル濃度に関する式)
を考えれば、反応速度が$2$倍になることが分かる。
よって、$3.0$ (min) で $\pu{1.01E-3 mol}$ 生成していたのが、
$1.5$ (min) で $\pu{1.01E-3 mol}$ 生成する。
また、同様に $5.0$ (min) で $\pu{1.80E-3 mol}$ 生成することから、選択肢 5 が選べる。