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第1問
立命館大 2019 第2問 浸透圧
〔2〕 3
〔3〕〔i〕 1 〔ii〕 6
〔4〕 4
〔5〕 5
〔6〕〔i〕 1 〔ii〕 $V + \displaystyle \frac{ h }{ 2 }S$
希薄溶液(ものすごい薄い溶液)においては、浸透圧に関して気体の状態方程式と同様の式を用いることができる。(【い】ファント・ホッフの法則)
$PV = nRT$ を真似て、浸透圧を $Π$ (パイ $π$ の大文字) とすると、
$ΠV = nRT$ 変形して $Π = \displaystyle \frac{ n }{ V }RT$
$\displaystyle \frac{ n\ \mathrm{[ mol ]} }{ V\ \mathrm{[ L ]} } $ は水溶液においてはモル濃度を表すから、
$\displaystyle \frac{ n }{ V } = C\ \mathrm{[ mol/L ]}$ とおいて、
$Π = CRT $
$R$ や $T$ は定数であるから、$Π$ は $C$ に比例する。
すなわち、【あ】浸透圧は溶液のモル濃度に比例する。
まず大気圧における水銀柱の長さを、水溶液柱の長さ( $ x [\mathrm{cm}]$ とおく。)に換算する。
このとき、水銀柱の質量と水溶液柱の質量は等しい質量であるから、次式が成り立つ。
これを解いて、
$\displaystyle \frac{ 13.6 × 76 }{ d }\ \mathrm{ [ cm ]}$
次にこの水溶液柱において、大気圧から浸透圧に換算する。比例式で解けば良い。
これを解いて、
$Π = \displaystyle \frac{ 1.013 × 10^5 × dh }{ 13.6 × 76 }$
〔6〕(ii)
空欄【ア】には水溶液の体積に相当する式を入れることが分かる。
流入後の液面差は $h\ \mathrm{[cm]}$となったので、
純水側から、 $\displaystyle \frac{ h }{ 2 }\ \mathrm{[cm]} $に相当する水が水溶液側に流入してきたことになる。
流入してきたあとの A 側の水溶液の体積は、
$\displaystyle \frac{ h }{ 2 }\ \mathrm{[cm]} × S \ \mathrm{[cm^2]} $
よって、流入してくる前の体積 $ V\ \mathrm{[cm^3]} $ と足し合わせて、
$V + \displaystyle \frac{ 1 }{ 2 }Sh $ が入る。
A 側の気体空間に関して、温度変化が無視できることから$PV = $ ( 一定 ) が成り立つ。$P_{0} × LS = P_{A} × ( L – \displaystyle \frac{ H }{ 2 }) S $これを解いて、
$P_{A} = \displaystyle \frac{ 2L }{ 2L – H }\ P_{0}$
〔7〕(ii)
圧力による各面にかかる力のつり合いを考える。
断面積はいずれも $S\ \mathrm{cm^2}$ であるから省略する。
A 側には $P_{A} + P_{H}$
B側には $P_{0}$ 、半透膜には左向きに $Π$ だけ 圧力がかかっている。
以上より、
$P_{0} + Π = P_{A} + P_{H} $ が成立し、
$Π = P_{A} + P_{H} – P_{0} $ となる。