
塾講師のバイト
去年度まで、ともけむは塾の正社員で働いていた。仕事の1つにアルバイト講師の管理もあったので、今回はその経験を通して、アルバイト講師に伝えたいことを書いていく。
塾講師は割に合わない?!
アルバイトを斡旋するサイトなどを見ていると、他の職種に比べて時給が高いものが多い。塾によりばらつきは多少あるが、平均して、未経験者でも時給1200円近くはもらえる。(京大生や東大生しか働けない塾などもあるが一部の人しか働けないので今回は除外。 こういうとこは時給5000円以上で働けるとか。ゴニョゴニョ。。。)
求人サイトの『an』が出している『an レポート ( 2019 年 1 月号)』によると、全国の平均時給は 1,051 円に対して、塾講師の全国平均は 1,894 円であることからも、塾講師の時給の高さが感じられるだろう。(一般的にはいわゆる専門職の領域なので、時給は高め。)
だけれど、時給の高さのみに目がくらむと痛い目に合う!
時給は授業時間のみに出るもの?
塾はボランティア企業ではないので利益を出す必要がある。当然だ。保護者様から月謝や入学金を頂いて、授業という「サービス」を提供し、その売上からアルバイトや社員には給与としてお金をいただく。この流れを見たときに、授業前後の業務の給与はどこから発生するものなのか?といった考えが出てくる。授業前後の業務とはどんなものなのかというと・・・
授業前・・・授業準備、予習、プリント作成や印刷(配布準備)
授業後・・・生徒の質問対応、授業報告書記入
これらは「授業料」からもらうサービスに当てはまるのだろうか?確かに授業の運営をスムーズにする上で重要な仕事ではある。しかし「授業」ではない。ここが微妙なところだ。
塾によってはこの授業前後の業務に賃金が発生する所としない所がある。(私が正社員として働いていたところは賃金が出ていた。)
発生するにしても、授業時と同じ時給であるか、事務給として割安の時給で支払われるか、といった違いもある。
なので、アルバイト面接のときに、給料(時給)の仕組みがどうなっているのかを聞いておこう。
どちらにせよ、授業以外の雑務もアルバイトの業務の範疇であることが多いので、時給が高いということだけで飛びつくのはオススメしない。実際に働いてみて、時給の割に業務が多いなあ、っと言う人もよく見かける。
頭が良いだけでは講師は務まらない
「他の人より賢い自信があるし、それで金もらえるなら塾講師って良いやん?!」って思ってる人にも言いたいことがある。
大学生のアルバイト講師は個別指導で働くことになるだろう。(集団授業は責任がより大きくなるので、社員やベテランがやることが多い。)
1コマの授業でバイト先生1人に対して生徒 1人 ~ 3 人が担当につく。生徒も人間なので「バイト先生との相性」がある。そしてこんな先生は「担当を外して」といってくることになるのは目に見える。
・不潔(体臭、タバコ臭、髪ボサボサ)な先生
・説明がほぼ一方的で、早口でまくしたててくる先生。
・生徒の「分からない」を分かろうとしない先生。
ただ適当に「授業だけ出来ればええやろ」って先生はすぐに担当がいなくなりクビだ。(そもそもそういう先生は面接のときに見抜かれるので採用されないと思う。)
また、「自分が問題を解ける」ということと「相手に問題の解き方を説明する」ことは違う技術だ。なのでどう説明するかは予習段階で考えることになる。講師は単元の内容を予習しているのではない。教え方を予習しているのだ。
(自分が自転車に乗れることと、自転車に乗れない友人に自転車の乗り方を教えることは違うでしょう?「見てて、こんな感じで乗ればいいのよー」とか言って見せてもまあ無理だ。予め自分がどうやって自転車にのってるか考えて、一人で乗れるまでどういうプロセスで教えれば良いか頭で考えておかないとダメだ。これが講師の予習。)
やりがいはある
ともけむは割と高い時給で授業をさせてもらっているように思う。大学生から塾講師をやってきて、教えるスキルを上げてきてそれなりのプライドはある。雑務は大変だが、人の成長を頻繁に見れるこの教育業の仕事にはやりがいを感じている。薄っぺらい言葉でしか記述できないのが残念だけど、「大学合格したで!先生ありがとう」とか言われるとほんと嬉しいんだ。
アルバイトの働く先として塾を選ぼうかな?と思ったあなたに少しでも参考になれれば幸いだ。他に言いたいことがでてきたら、また加筆しようと思う。